おはよう。今日もいい天気。今日は8月6日。広島県民なら何の日かと言えば、原爆記念日。みんなそう答えるだろう。
◾️衝撃だった、「8月6日を知らない」という現実
僕はこれまで、平和活動の一環で、沖縄にも、東京にも、長崎にも行ったことがある。そしてそこで出会ったのは、衝撃の現実だった。たとえば沖縄では、6月23日の「慰霊の日」が常識だった。東京では、3月10日の「東京大空襲」が記憶の中核だった。長崎では、8月9日が「原爆の日」。それぞれの地に、それぞれの悲しみと記憶がある。けれど──「8月6日を知らない人がいる」この事実を、僕はそこで初めて突きつけられた。
広島で育った僕からすれば、8月6日午前8時15分の黙祷は常識だ。でも、それが「ローカルな常識」である可能性を、僕はそれまで疑ったことがなかった。
◾️記憶の地域差──「当事者性の希薄化」という現象
このギャップは、「当事者性の距離」と深く関わっている。社会心理学では、時間的・地理的に遠い出来事ほど「実感」が希薄になるとされている。つまり、自分の身に直接起きたわけではない戦争は、いくら教科書で習っても、現実味を持ちにくい。「戦争はダメ」と思っていても、「戦争とは何か」は体感として理解されにくいのだ。
これが、「風化」の正体だ。
◾️語り部の不在とリアリティの喪失
戦後80年近くが経つ今、当時を語れる被爆者は高齢化し、その声は日に日に小さくなっている。だからこそ、広島・長崎・沖縄のような「被害の中心地」に住む人たちが果たす役割は大きい。僕もその一人だ。僕らの世代は、被爆2世や3世の方々から直接話を聞き、平和資料館に何度も通い、語り部の声に耳を傾けるという、特別な平和教育を受けてきた。この体験が、「平和はリアルである」という認識を育ててくれた。
◾️なぜ伝えるのか──「知らない人のため」に
文部科学省の学習指導要領にも「平和の尊さを学ぶ」という理念は盛り込まれている。でもそれは、全国一律ではない。「戦争の悲惨さを学ぶ」といっても、広島・長崎・沖縄のように、「具体的な地名・日時・出来事」を伴って学ぶ地域は限られている。全国の子どもたちがみな、8月6日の黙祷を知っているわけではない。
それでも伝え続けるのは、「知らない人のために、忘れないために」。そして、未来の世代に同じ悲劇を繰り返させないために。
◾️「知らなかった」を「知っている」に変える営み
このブログを通して僕が伝えたいのは、「怒り」ではない。「知らなかったんだね」という事実を知ること。そして、「じゃあ、伝えようか」と手を差し伸べること。
それが、伝承の本質だと思う。
広島に住んで育った僕らは、ある意味、強制的に学ばされてきた。だけど、それは贈り物だったんだと、今なら思う。忘れないという贈り物。伝えるという使命。
◾️誓おう。伝えよう。誓おう。伝えよう。
僕は経験していない。けれど、伝承してもらった。そして今、そのバトンを、僕自身が持っている。僕の子どもたちに、伝えていく。どんなに小さくても、声にしていく。文章にしていく。歌にしていく。
伝えなければ、なかったことになってしまう。伝えれば、受け取る人が生まれる。
それが、希望だ。
広島で生まれ育った僕たちは、言葉にならない記憶と空気を背負っている。だからこそ、今日はあえて、広島人なら一度は耳にしたことのある「平和のキーワードたち」を並べてみたい。それは、先人たちが命がけで語り継いでくれた言葉であり、僕らが次に繋ぐべきバトンだ。
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こうした言葉を、ただ知っているだけで終わらせず、自分の中で深く掘り下げ、意味を問い直し、そして外へ、次の世代へと伝えていく。それが、僕らに託された「語る責任」だと、今あらためて強く思う。
今日は8月6日。そんなことを考えながら、8月の青空を仰ぎながら、数々の悲しみを哀悼し、そして、生きる者の希望を伝えていきたい。これからも頑張っていきたい。
8月の青空を仰ぎながら、数々の悲しみを哀悼し、そして、生きる者の希望を胸に僕らは生きていこう。みんなそれぞれ家族がいた。僕らも家族がいる。
全員の喜び、悲しみ、心の声を大空に集めて、さあ、今日も前に進んでいこう。
人間の営み、みんな。
そんな感じで、今日も──
家族みんな、愛してる。バイバイ。
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