■0歳~2歳
母親がいつも子守歌を歌ってくれた。「おんまはみんな」と「みかんの花咲く丘」の記憶が強い。軽快なポップ感と、心が和むような旋律が好きになったのは、この頃の影響かもしれない。
■幼稚園時代(3歳~6歳)
一番印象が強く残っている曲は「ドレミのうた」。クラスみんなで、担当分けして歌った発表会の思い出が強烈だ。大人になって、この曲のコード進行の楽しさや、バリエーション豊かなアレンジに改めて感動した。
■小学校時代
音楽の勉強は嫌いだったけど、先生が大好きだった。教科書を一切使わない変わった先生で、生徒を音の世界に引き込む力を持っていた。歌もリコーダーも得意ではなかったけど、夢中になって練習したことを覚えている。
初めてのカラオケ(小学校時代)
僕が小学校3年生の頃に、近所にカラオケBOXができた。TVでも話題だったので、母親と初めてカラオケに行った。僕は、一生懸命練習して覚えていった槇原敬之の「どんなときも」を歌った。声変わりしてない幼い歌声に、母から「かわいい」と言われて、「上手だね」・「かっこいいね」と言ってほしかった僕は、泣きそうになったのを今での覚えている。
小学校5年生のときには、学校の友達だけでカラオケに行った。僕は小野正利の「You're the only」を歌った。コテコテの大人ラブソングを真剣に熱唱したため、女子はクスクス笑っていた。僕は当時歌詞の意味なんて全く意識してなくて、ただメロディが好きだったから歌ったのに。後から改めて歌詞の意味を考えると、顔から火が出そうだった。この頃から、歌の歌詞をちゃんと意識するようになった。
初めて買ったCD(小学校時代)
小学校6年生のとき、WANDS「時の扉」をお小遣いで買った。すごく大切にしていたが、いつの日かCDが傷ついて、再生できなくなっってしまった。それでもそのCDを、大人になるまで、宝物としてずっと大切にしていた。
J-POPが大好きになった(小学校時代)
五歳年上の姉の影響で、当時流行っていたJ-POPを沢山聴いた。WANDS 、T-BOLAN、DEEN、B'z、ユニコーン、奥田民生、スピッツ、Mr.Childrenなど。
当時はまだカセットテープが主流。レンタルショップから借りたカセットテープや、友達から借りたカセットテープをダビングしたり、ラジオから流れる音を直接録音したりして楽曲をコレクションした。丁寧にタイトル目録を作った。ノートに歌詞を起したり、歌を繰り返し練習したりするために、テープが擦り切れるまで何度も巻き戻して聴いた。聞き間違えた歌詞で暗記し、友達の前で大熱唱して、みんなに大笑いされた苦い思い出もある。
あのころは、とにかく、上手に歌えるようになりたかった。自分の歌声を確認したくて、留守番電話に歌を録音しては確認する作業を繰り返した。一度だけ、その録音を消し忘れて、親兄弟に音声を聴かれてしまい、めちゃくちゃ笑われて、恥ずかしすぎて最後は泣いたのを覚えている。
■音楽の存在意義を感じた中学時代
中学時代は勉強とサッカーに明け暮れた。このころは、THE YELLOW MONKEY、Mr.Children、B'z、スピッツをよく聞いた。いじめたり、いじめられたり、恋したりと、激動の思春期。青二才の甘酸っぱい思い出が当時聴いていた楽曲に染みついた。その時初めて、音楽には、景色や匂い、感情や記憶なども保存できる力があるのだと感じた。
■パンクロックに目覚めた高校時代
高校に入学した僕は、友達から、Hi-STANDARD、THE BLUE HEARTSの存在を教えてもらった。中学時代までは穏やかなポップソングばかり聞いてきた僕にとっては衝撃的だった。ロックの音は太く、激しく、荒いのに、優しく、熱く、温もりがあった。初めて感じる音の世界に涙が出た。この体験は、僕のアイデンティティの形成に深く影響した。特にTHE BLUE HEARTSは、ぼぼ全てのアルバムを購入して、歌えない曲はないほど、全て暗記した。アルバムを多くの友人に貸して回り、共感する仲間を増やしていった。授業中はほぼ居眠りか、近くの空き地で煙草を吸う青二才。そんな時も、いつもSONYのウォークマンでTHE BLUE HEARTSを聴いていた。だから、THE BLUE HEARTSは僕の青春の景色や、感情、匂いをすべて保存している記録媒体だ。そして、初めて買ったアコースティックギターとブルースハープで、文化祭でTHE BLUE HEARTSのTOO MUTCH PAINを演奏した。この曲は、大人になった今でも時々弾き語る思い出の一曲だ。
また、Hi-STANDARDの影響で、初めてのOrvilleのエレキギターを買った。Hi-STANDARDのかっこいいギターフレーズを弾けるようになりたくて猛練習した。アンプやエフェクター、ギターストラップなど、音楽に関する道具欲しさのために、放課後のクラブ部活動が終わった後も、夜22時までアルバイトした。
そして、高校生活の終盤に好きになったのは、親友から勧められた19(ジューク)。修学旅行や、文化祭、体育祭・・数々の学校生活の思い出、楽しかった僕の記憶を19の楽曲は永遠に保存してくれた。アコースティックギターでフォークなポップソングを歌う彼らの音楽は、Hi-STANDARD、THE BLUE HEARTSだけでは足りない何かを満たしてくれた。
僕は、その頃から、人に「おさむ君はどんなジャンルの音楽が好き?」と人から聞かれると、「ポップでフォークで、ロックなバラードが大好き」と、言っていた。それは、その時の僕なりに、複数のジャンルを超越した、自分の理想とする大好きな音楽の雰囲気だった。
卒業式を終え、大好きだった友達が、県外に旅立ち行く電車を見送ったその日の昼下がり、寂しさと切なさに襲われた僕は、LOSS感を埋めるために、初めて曲を作ってみようと思った。
続く・・・。
■次回予告:僕と音楽との出会いVol.2(大学時代~大人)
・青春パンクに出会う
・作曲に目覚めた大学時代
・人生最大の挫折
・バンド時代
・ソロ活動開始
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