おはよう。今日は、初めてCPAP<シーパップ>(経鼻的持続陽圧呼吸療法)の機械を使って眠った夜が明けた朝だ。まだ慣れていないけれど、この体験を、僕自身の記録として、そしてこれから使おうとしている誰かのためにも、残しておきたいと思う。
◾️医師の言葉──“やっと眠れる夜”を支える装置
CPAPの使い方を教えてくれた医師は、こう語っていた。「重度の無呼吸症候群の人は、夜中ずっとカラオケを全力で歌ってるのと同じ状態なんですよ。寝てる時の方がしんどいくらい。息を止めて潜水を繰り返し練習してる状態でもある。深い眠りは0に近い。深い眠りに入ると苦しくなり覚醒するの繰り返し。体はいつも低酸素に備えて臨戦体制、交感神経がずっと優位で、臓器も目を覚ましたまま。だから、夜間トイレが多い。腎臓がオシッコを作り続けてるのもその証拠。眠りも浅い。朝起きても疲れがとれない」
そんな人にとって、CPAPは単なる“呼吸を補う”機械じゃない。しっかりと呼吸を確保して“やっと眠れる夜”を実現する装置なのだと。
言い換えるなら、これまで交感神経ばかりが緊張していた睡眠中の時間が、副交感神経優位の本来の“回復の時間”に戻っていく。
◾️実際に使ってみた初日の感想──正直、大変だった
そんな説明を聞いて、期待を込めて装着してみた。でも、最初の眠りの導入時の正直な感想は──「慣れるまで、うまく呼吸が合わない、苦しい」だった。
この機械は、口を開けて寝ると空気が口から漏れて異音がするし、何より苦しい。だから口を閉じざるを得ない。つまり、これは“強制的に鼻呼吸に矯正する装置”でもある。僕はもともと口呼吸気味で寝ていたから、マスクで鼻だけに空気を送られるのに慣れていなかったし、口を閉じたままにするのが息苦しかった。そして、吸うときはまだ空気を送り込んでくれるのはとても良い。でも、吐くときに空気の圧がかかって、まるで風船を膨らませる時のような、こちら側からの“押し返し”が必要で、タイミングが合わないと、とてもじゃないが息苦しい。
だけど──次第に自分の呼吸が整い始めると、吸うのも吐くのも、リズムが合ってきた。まるで電動自転車のように、アシスト機能のような感じにシンクロしてくる。心地よくなってきた。呼吸のテンポが機械と合ってくると、「あ、これだ」と思えた。
特に、眠りが深まりかけたタイミングでは、「あぁ、いつもだったら舌根が沈下して、気道が閉塞し、ここで息が止まってたんだろうな」という場面で、確かに空気が自然に送り込まれてきた。その瞬間、「これが気道を空気圧で物理的に強制的に開けて“呼吸の支援をする感じ”ってことか」と実感した。
◾️初日の朝の体感──7時間使用あとに残る“重さ”と“希望”
朝、機械を外した瞬間の感覚。まず1〜2分、自力での呼吸が「重い」と感じた。きっと一晩中、7時間以上も機械に呼吸を助けてもらっていたから、自分の肺がそれに甘えていたんだろう。
でも、それは、「夜の体への負担を減らしてくれていた」証拠なんだと思う。
だが、夜中一度もトイレに起きなかった──これは驚きだった。今までだったら、深夜に一度は必ず目が覚めていた僕が、朝まで一度も起きなかった。それだけ眠りが深かった、交感神経は落ち着き、副交感神経となり、臓器も寝てくれていた、ということだろう。やっぱり、CPAPの効果は間違いなくあったんだ。
◾️C-PAPとのつきあい方──“睡眠導入ボタン”という発想
この機械を「医療機器」としてだけ見ると、少し重たく感じるかもしれない。でも実際には、もっと日常に馴染むものだと思う。たとえば、眼鏡、補聴器のように、「生活の質を補助する道具」として考えればいい。
むしろ、CPAPは「睡眠導入ボタン」のような感覚かもしれない。スイッチを入れるだけで、夜が深まり、身体がリセットされていくような──そんな補助具なら、ずっと使い続けることにも、あまり抵抗はない。
◾️設定の問題と、これからの最適化
まだ、呼吸のリズムや圧の感じ方がしっくりきていない部分もある。特に横向きになったときは、機械が「閉塞を感知した」と判断したのか、空気の圧が急に強くなって息苦しくなった。これまでは横向きの方が気道の閉塞が少ないと思い込んでいたから、混乱した。横向きの方が明らかに機械が送り込む圧力を高めてくる。これも、参考になる。
でも、これは先生からも言われていたこと。「最初の3日間は“万人用の初期設定”です。データを分析して、あなたに合った最適な設定に調整します」「4日目以降は“慣れ”じゃなく“設定”の問題。合わなければ、すぐ連絡してください」と。この機械は病院でログを遠隔でモニター分析してくれている。そのデータと患者の感想やレポートを合わせて設定を最適化していく。
つまり、今はまだ“仮の姿”。これからC-PAPは、僕専用の“呼吸のパートナー”へと育っていく。
◾️世界では“健康を守るための道具”としても活用
ちなみにこのC-PAP、日本では「治療機器」のイメージが強いけど、海外では少し違った使われ方もしている。むしろ、忙しいエリートビジネスマンなどが、少ない時間で、効率的な睡眠を取るための高級健康ガジェットらしい。もちろん、保険適用がない場合はめちゃくちゃ高いサブスクだ。たとえば、パフォーマンスの向上や、日中の集中力アップ、疲労回復を目的として、「予防医療」や「健康寿命の延伸ツール」として位置づけられていることもある。
つまり、“病気じゃなくても”使う人がいるということ。健康を守るために、未来を豊かにするために使われている。
◾️“慣れること”は、“生き直すこと”かもしれない
正直、初日は大変だった。でも──それ以上に、これまでどれだけ“まともに眠れていなかったか”を、初めて自覚した。そして、眠れたときの「心地よさ」と「希望」を感じた。
CPAPは、僕の“夜の呼吸”を補助してくれる。そして、その呼吸が、僕の“明日の元気”をつくる。
もしこのまま、睡眠の質が上がっていけば──これまで無意識に積み上げてきた“慢性的な睡眠不足”の人生が、やっと回復し始めるかもしれない。そう考えると、ワクワクしてくる。
◾️今日も、誰かのために生きるということ
さあ、今日も新しい朝を迎えた。この体調管理がうまくいけば、きっとこれから、更に躍進できる未来が待っている。僕がしっかりと眠れるようになれば、もっと元気に、もっとすごい力で、家族のそばにいられる。
愛する家族のために。僕は、より長生きし、健康で、みんなのために精力的に活動していけるような行動を選んでいく。
昨夜、C-PAPを使って眠った翌朝、妻にこう言われた。「昨日の夜、なんか…ぐっすり寝てた感じがした」──それを聞いて、僕は何よりもうれしかった。家族がそう感じてくれたことが、いちばん確かな変化であり、いちばんの希望だった。
愛。そして、自己実現。その自己実現さえ、愛する人のためにある──そう思える今が、僕の幸せだ。
今日もありがとう。離れていても、同じ空の下。心はいつも隣、心ひとつ。
愛してる。バイバイ。