おはよう。今日も良い天気。
さて、以前のブログ「検査入院での個室利用 通達と異なる運用も。厚労省方針と現場対応の間で揺れる費用負担」でも書いた件について、少し進展があったのでお知らせしたい。
◾️きっかけは、検査入院での一言から
無呼吸症候群の検査入院にあたって、病院側から「個室での検査となり、その使用料は自己負担です」と説明されたのがきっかけだった。検査の性質上、他の患者と同室では正確な測定が難しいという点は理解していたけれど、制度上それが本当に「自己負担」なのかどうか──気になった僕は、関連通達を自分で調べたうえで管掌機関に照会し、その内容を病院にも丁寧に確認することにした。
あくまで冷静に。「制度はどうなっているのか」を正しく知りたかったから。
◾️通知の趣旨と、現場の“運用”の差
通知では、医療上の必要によって個室を使用する場合、特別療養環境室にかかる料金は徴収してはならないとされている。つまり、「希望」ではなく「医師の判断」であるなら、本来患者の自己負担にはならない可能性があるということ。
けれど、実際の医療現場では、個室のグレードや「療養環境室」に該当するかどうかの定義、医師の指示とみなすかどうかの判断基準が、曖昧なままにされている。通達では、いくつかの例示が示されているにとどまり、判断や対応が病院ごとに異なる可能性が高い。おそらく、その狭間で、自己負担を求められるケースが少なくないのが実態だ。
ただ、通達が定める制度の趣旨を踏まえれば、医療上の必要に基づく医師の指示による個室使用に関しては、料金を徴収すべきではないと考えられ、現場ではその意図と異なる運用がなされている可能性も見えてきた。
◾️他病院との比較と、見えてきた全国的なばらつき
同じ県内にある別の大規模な公的病院にも、今回と同様のケースで確認を行ったところ、「やはり自己負担を求めている」との回答があった。これはつまり、制度としての通知がありながら、現場ごとの運用はまちまちで、通達の解釈や指導の実効性にまだまだばらつきがあるという現実を意味している。
制度があるだけでは、現場には届かない。そして、制度がうまく機能しないとき、最も影響を受けるのは市民一人ひとりだ。
◾️地元の総合病院が取った対応
今回、僕が検査予定だった地元の公的な総合病院でも、最初は「料金が発生します」との説明があった。けれど、何度かやりとりを重ねる中で、病院の組織幹部の方々が丁寧に話を聞いてくださり、制度の趣旨を踏まえた対応を検討してくれた。
そして、昨日、一本の電話がかかってきた。
「あなた様のご指摘を受け、組織内で検討した結果、今後、医師の判断で個室を指示するような検査については、患者から料金を徴収しない方針といたしました。」
この判断は、個別の対応ではなく、今後の他の患者にも適用される院内方針とのことだった。一人の声が、制度のグレーな部分に光を当て、現場の運用を少し変えた瞬間だったと思う。
◾️誠実さと敬意、そして実現した柔軟な判断
もちろんこれは暫定の対応で、管掌機関からの正式見解が届けば、また改めて方針が整理されるだろう。でも、まだ判断が難しい段階で「徴収は控えるべきだ」と踏み込んでくれた病院の対応に、僕は心から敬意と感謝を抱いた。
担当の方からは「不快な思いをさせてしまったかもしれません」と丁寧な謝罪もあったけれど、僕自身はそんなつもりは一切なく、ただ「制度を正しく理解したかった」というだけ。むしろ誠実に向き合ってくださったことが嬉しかった。
◾️個人の声が、制度に届くこともあるという証明
今回は、誠実な病院と、真摯に対応してくれる職員の方々に出会えたことで、柔軟な対応が実現した。けれど、これは決して特別な事例ではなく、全国で共有すべき課題でもあると感じた。通知や制度があっても、それが現場にまで届くとは限らない。だからこそ、みんなで考えていく必要がある。
今の僕は、外に向かって大きく声を上げることよりも、目の前の変化を大切にしながら、制度が少しずつ良くなっていくことを信じていたい。丁寧に耳を傾け、制度の趣旨をくみ取ってくれた病院の判断には、ただただ感謝の気持ちでいっぱいだ。
完璧な制度や組織なんて、どこにもない。だからこそ、ひとつひとつの行動をていねいに、誠実に選び取っていくしかないと思う。静かに届けることも、大切な伝え方のひとつだ。
◾️正しく、誠実に、生きていく
これからも、必要があれば、正しいルートで、正しい方法で、伝えていけばいい。それが、自分の立場や責任をわきまえた、あるべき姿だと思う。常に中立であり、偏らず、公平であること──それが、僕の立場の覚悟でもある。
今日もまた、自分にできることを、自分の場所で、誠実に。
みんな、それぞれの場所で一生懸命に生きている。
いつも、心は一つ。
※本記事の内容は、すべて私個人の体験および調査に基づくものであり、特定の団体・機関・職責の立場を代表するものではありません。あくまで一人の生活者として、制度と現場の間にある課題を丁寧に共有したく、本件を執筆しております。
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