日々のことば(ブログ)

✍️テクノロジーとインフラの変化から、これからの10年・20年を考える|時代の流れは、どこを見ると見えるのか

おはよう。今日は、少し大きな話を書いてみたい。

毎日生活していると、どうしても目の前のことに意識が向く。仕事のこと、お金のこと、体調のこと、家族のこと。もちろんそれは全部大事だし、そこをちゃんと生きるしかないんだけど、一方で、あまりにも近くばかり見ていると、今の時代がどっちへ向かっているのかが見えなくなることがある。

でも本当は、世の中の流れって、ある日突然ガラッと変わるわけじゃない。じわじわと変わっていく。しかも、あとから振り返ると「あの時もう始まっていたんだな」とわかることが多い。だから今日は、今の世界がどんな方向に動いているのかを、自分なりに少し整理してみたい。ニュースを単発で追うというより、もっと地面の下で動いている大きな流れを見るような話だ。


◾️時代の流れを見るには、「派手なニュース」より「土台」を見た方がいい

世の中の変化って、つい派手な話題で見てしまう。AIがすごい、株が上がった下がった、戦争がどうなった、どこかの国の大統領が何を言った、そういう話だね。もちろんそれも大事なんだけど、もっと大きな流れを見たいなら、見るべきはそこだけじゃないと思う。

本当に時代を変えるものって、意外と地味なところにある。電気をどう作るか。通信をどうつなぐか。物をどこで作るか。人が足りるのか足りないのか。水や食料や物流は安定するのか。そういう「社会の土台」のほうが、実はずっと重い。

スマホが普及したのも、スマホという製品だけがすごかったわけじゃない。その裏に、通信網があって、半導体があって、クラウドがあって、アプリ市場があって、配送も決済も全部つながっていたから、あれだけ一気に広がった。つまり、テクノロジーは単体で社会を変えるんじゃなくて、インフラとくっついた時に本気で世の中を変えるんだと思う。


◾️いま起きているのは、AIの進化というより「知的労働の土台」が変わる動き

やっぱり今いちばんわかりやすいのはAIだと思う。けど、ここも少し落ち着いて見た方がいい。

AIというと、文章を書いてくれる、画像を作ってくれる、検索っぽいことをしてくれる、そういう表面の便利さに目がいく。でも本質はそこだけじゃない。たぶん今起きているのは、「頭を使う仕事のやり方そのもの」が変わり始めているということなんだと思う。

調べる、まとめる、比較する、たたき台を作る、言い換える、構成する。こういう作業の一部は、これからかなり機械に寄っていく。だから人間に残るのは何かというと、責任を取ること、文脈を読むこと、相手を見ること、最後に決めること、そして何を大事にするかを選ぶことなんだろうと思う。

ここは、ただ「AIに仕事を奪われるか」みたいな雑な話ではない気がする。むしろ、仕事の中身が組み替わる。今まで何時間もかかっていたことが短くなり、その代わり、判断や設計や対話の重みが増す。そうなると、これから大事なのは、知識量そのものよりも、変化した道具を前提にどう仕事を組み直せるか、という力になるんじゃないかなと思う。


◾️AIが広がるほど、逆に「電気」と「半導体」と「通信」が主役になる

ここが面白いところなんだけど、AIの話を突き詰めていくと、結局すごく物理的な話に戻ってくる。

AIって、なんとなくソフトの世界の話に見える。だけど実際には、膨大な計算を回すための半導体が必要で、そのための工場が必要で、それを動かす電力が必要で、冷やす設備が必要で、データを送る通信網も必要になる。つまりAIが広がるほど、目に見えないはずのインフラの重要性がどんどん増す。

ここ数年、半導体やデータセンターや電力の話が急に重くなってきたのは、たぶんそういうことなんだと思う。昔は「ITは軽い産業」みたいなイメージがあったけど、今は全然そんなことない。むしろ、ものすごく電気を食うし、設備もいるし、国の戦略とも直結する。だから次の10年は、AIの競争というより、AIを支えられる国や企業が強くなる競争になっていく気がする。


◾️エネルギーは、コストの話ではなく、生き残りの話になってきた

電気の話ともつながるけど、これから先を考える上で、エネルギーはかなり大きい。

昔からエネルギーは大事だったけど、今は意味が少し変わってきている。ただ安く買えればいいものではなくなっている。ちゃんと安定して手に入るか。外国の情勢に振り回されすぎないか。戦争や分断が起きても持ちこたえられるか。そういう、安全保障そのものみたいな意味合いが強くなっている。

再生可能エネルギーが増えるとか、EVが増えるとか、水素がどうとか、そういう個別の話はもちろんある。でももっと大きく見ると、世界は「電化を前提に社会を組み替える」方向に進んでいるように見える。車もそう、工場もそう、家庭もそう、データセンターもそう。だから次の時代は、「何のエネルギーを使うか」だけじゃなくて、「その電気を安定して回せるか」が勝負になっていく。

日本でも、電気料金とかガソリン価格とか、そういう目先の話として見がちだけど、本当はもっと深いところで、国のかたちそのものに関わる話なんだと思う。


◾️人口の問題は、日本だけの悩みじゃなく、世界の設計図を変え始めている

もう一つ大きいのが人口の話だね。

日本にいると、少子高齢化なんて聞き飽きた話に見える。けど、これって本当はかなり重い。なぜかというと、人口の問題は、単に人が減るという話ではなくて、「誰が働くのか」「誰が支えるのか」「誰が消費するのか」「どこに住むのか」まで全部変えてしまうからだ。

若い人が多い国と、高齢化が進む国では、必要な政策も、伸びる産業も、社会の空気も変わる。教育に力を入れるべき国もあれば、介護や医療を組み直さないと回らない国もある。人手不足を外国人材で埋めるのか、AIや自動化で補うのか、女性や高齢者の就業をどう支えるのか、そのへんも全部つながってくる。

つまり次の20年は、技術だけで世界が動くわけじゃない。人口構造の違いが、そのまま国ごとの未来の違いになっていく。その中で日本は、かなり早い段階からこの問題に直面している国だから、しんどい面もあるけど、逆に言えば先に答えを探している国でもあるんだと思う。


◾️グローバル化は終わらない。でも「どこでもいいから安く作る時代」は終わっていく

もうひとつ、ここ数年で空気が変わったなと思うのが、グローバル化の意味だ。

昔は、世界はもっとフラットになっていく、国境の意味は薄くなっていく、安くて効率のいいところで作ればいい、という考え方が強かった。実際それで回っていた面もある。でも今は、そこにかなり修正が入ってきている。

半導体が足りない、物流が止まる、戦争や制裁で物が動かなくなる、重要資源が偏る。そういうことが現実に起きて、「安さだけを追うやり方は危ない」とみんなが肌で感じ始めた。だから今は、多少コストがかかっても、止まりにくいこと、分散しておくこと、自国や同盟国の中で持っておくことが重視されるようになってきている。

これは、グローバル化が終わるというより、組み替えられているという感じだと思う。効率だけではなく、安定、安全保障、信頼できる関係、そのへんが重くなっている。たぶんこれからの世界は、「何を作るか」だけじゃなくて、「どこで、誰と、どういう関係の中で作るか」がますます大事になる。


◾️気候変動は、意識の高い人の話ではなく、インフラの話になった

気候変動もそうだね。前は、環境問題という言い方が強かった。でも今はそれだけじゃない。

猛暑、豪雨、山火事、水不足、農業への影響、災害の激甚化。こういうものが現実に起きると、気候変動って、きれいごとではなくなる。電力は持つのか、水は足りるのか、食べ物は安定するのか、街は耐えられるのか。つまり、生活とインフラの問題になってくる。

だから次の20年は、便利な社会を作る競争でもあるけど、同時に、壊れにくい社会を作る競争でもあるんだと思う。道路や橋だけじゃなくて、送電網、通信網、避難体制、医療体制、物流、食料、都市設計、その全部が問われる。ここも、派手ではないけど、時代の本当の重みがあるところだと思う。


◾️じゃあ、次の10年と20年はどうなるのか

あえて雑にまとめると、次の10年は、「AI・電力・半導体・人材」がひとつながりで争われる時代になるんだと思う。便利なツールが増えるだけじゃない。それを支える土台を持っているかどうかが、そのまま強さになる。

その次の20年になると、もっと根っこの話になる。人口構造の変化、エネルギーの再設計、都市と地方のあり方、医療や介護の支え方、気候変動への適応、分断された世界の中での産業の置き方。つまり、社会の骨組みそのものを組み替える時代になるんだと思う。

こうやって書くと大げさに見えるかもしれないけど、たぶん本当にそうなんだと思う。今は、その入口にいる感じがある。


◾️こういう俯瞰は、目の前を生きる自分をむしろ助けてくれる

こういう大きな話をすると、自分には遠い話に見えることがある。でも、自分はむしろ逆だと思っている。

目の前のことだけを見ていると、うまくいかない時に「自分だけが遅れている」「自分だけが不安定だ」と感じやすい。でも、時代そのものが大きく動いているとわかると、少し見え方が変わる。みんな変化の途中なんだ、とわかる。社会全体がまだ答えを探している途中なんだ、とわかる。

そうすると、迷うことも、学び直すことも、戸惑うことも、少し自然なものとして受け止めやすくなる。これは甘えとか言い訳じゃなくて、転換点の時代を生きる人間として、かなり普通の感覚なんじゃないかと思う。

だから、こういう俯瞰は、別に偉そうな知識のためじゃない。毎日を少し落ち着いて生きるためにあるんだと思う。足元をちゃんと見ながら、でも視界だけは狭くしすぎない。その感覚を持っておくことは、これからますます大事になる気がする。

今日も目の前のやるべきことは山ほどある。生活もある。仕事もある。不安もある。でもその自分は、たしかに大きな時代の流れの中を生きている。そう思えるだけで、少しだけ呼吸が深くなる気がする。

さあ今日も、目の前を丁寧にやりながら、時代の流れにも目を向けていこう。

愛と感謝を胸に。


松永 修 – MUSICおさむ

松永 修|MUSICおさむ|国家公務員|キャリアコンサルタント|作家・メディアクリエイター/音楽クリエイター(シンガーソングライター)|IT・AI設計・コンサルタント

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