おはよう。さあ今日は、作詞作曲から音源制作までの手順について、初心者の方にも分かりやすい形で整理してみたい。
音楽の作り方には本当にいろいろな流儀がある。歌詞から作る人もいれば、メロディーから作る人もいる。コード進行から入る人、リズムから入る人、弾き語りで固める人、最初からDAWで伴奏を組む人もいる。どれが正しい、どれが間違いという話ではない。
ただ一つだけ言えるのは、長くやっている人ほど、昔のやり方に慣れているぶん、新しい選択肢に気づくのが少し遅れることがあるということ。これは悪いことじゃない。むしろ、それだけ積み上げてきたものがある証拠だと思う。
実際、自分自身も高校生の頃に初めて曲を作ってから、もう30年近くになる。作詞作曲、ギターアレンジ、DTM、機材、ミックスやマスタリング。その時代その時代で「これが最適だ」と思って全力でやってきた。
でも面白いことに、昨日「すごい」と思った技術が、数年後にはもう当たり前になっていたりする。そしてまた新しいやり方が出てきて、それを試して、また更新されていく。その繰り返しだ。
だからこそ今、改めて感じるのは、「作り方に正解はない」というシンプルな事実と、「今は本当に自由な時代になったな」ということ。このあたりも含めて、少し俯瞰して整理してみたい。
◾️作り方は一つではないし、その時々で変わっていい
作曲のやり方は、人によって違うだけでなく、同じ人の中でも変わっていく。意味を深く掘りたい時もあれば、ノリや勢いを優先したい時もある。
音源にしなくても満足する時もあれば、しっかり作品として残したい時もある。時間がある時とない時でも、当然やり方は変わる。
だから大事なのは、「自分はこのやり方」と決めつけることではなく、いくつかの選択肢を持っておくこと。その方が、音楽は長く楽しく続く。
◾️昔と今では、音源制作の前提がまったく違う
昔は、録音するだけでも一苦労だった。機材の制約も大きくて、ノイズや入力レベルに気を使いながら、一つずつ積み重ねていくしかなかった。
DTMが出てきても、最初は今ほど直感的じゃないし、環境を整えるだけでも大変だった。
それに比べて今はどうか。ドラムもベースもすぐ作れるし、仮の伴奏もすぐ組める。AIや各種ツールもある。
昔なら何日もかかっていたことが、今は数時間でできる。ここに気づけるかどうかで、制作の自由度はかなり変わる。
◾️どんな方法でも、最初に必要なのは思いとイメージ
やり方はいくらでも変わるけど、変わらないものもある。
何を作りたいのか、誰に向けた曲なのか、どんな空気を鳴らしたいのか。この最初のイメージがあるかどうかで、曲の芯は大きく変わる。
手順よりも、クオリティよりも、こっちの方がずっと大事。
◾️時間をかけて作る方法には、深い楽しさがある
時間がある時は、じっくり作るのもやっぱりいい。
テーマを決めて、歌詞を練って、ギターを一小節ずつ丁寧に録って、弾き語りだけでも成立するレベルまで持っていく。その上で、ドラムやベースを足していく。
正直、めちゃくちゃ時間はかかる。でも、その分だけ密度があるし、完成した時の満足感も大きい。
数ヶ月かけて一曲を作る、下手したら数年跨いで育てる曲なんてことも普通にある。でもそれはそれで、すごく楽しい時間だったりする。
◾️ただし、インスピレーションを守るには別のやり方もある
一方で、最初のひらめきをそのまま残したい時は、話が少し変わる。
丁寧に作り込んでいくほど、最初の雰囲気やメロディーの「色」が変わっていくことがある。それはそれで一つの作品なんだけど、「あの瞬間の空気を残したい」と思う時もある。
そういう時は、最初から全部を固めない方がいい。
◾️インスピレーションを残したい時の作り方
まずは、頭の中にある断片をそのまま置いておく。キーワードでも、メロディーでも、雰囲気でもいい。
決まっていない部分は保留のままでいい。そのままコード進行、テンポ、拍子を決めて、ドラムやベースなどの土台を先に作る。
今の時代なら、この部分はかなり速くできる。
その上で、意味のない日本語でも、英語っぽい言葉でもいいから、歌を入れていく。音として気持ちいい流れを優先する。
こうやって作ると、短時間で曲が形になるし、最初のインスピレーションもちゃんと残る。
◾️歌詞を後に回すこともある
僕はもともと、歌詞にかなり重きを置くタイプだ。最初から言葉にすごく時間をかけるし、先に作った歌詞に合わせて、あとから歌い方を変えることも多い。当初イメージしていたメロディーの歌い方とは違う歌い方が、歌詞によって生まれて、それが結果的にすごく良くなることもたくさんあった。ずっと、そんな楽曲制作人生だった。
そんな自分でも、場合によっては歌詞を後回しにすることがある。具体的な言葉よりも、ノリや、言葉のリズム、母音や子音の位置、つまり“音としてのデザイン”を重視したい時だ。聴いていて、かっこいい、かわいい、気持ちいい。そういう音のインスピレーションを大切にしたい時がある。
とはいえ、これは何もないところから適当にやるという話ではない。イメージや思い、ストーリーは当然先に頭の中にある。そのうえで、具体的な語彙の選び方や、メロディーにどの文字数をどう割り当てるか、どんな母音や子音を置くかを、あえて後回しにするということだ。
歌詞が決まらないと先に進めない、と思いがちだけど、必ずしもそうではない。むしろ、メロディーやリズムの気持ちよさを先に作った方が、うまくいく曲も多い。
ラララでもいいし、仮の言葉でもいい。まずは音として成立させる。そのあとで言葉を乗せる。
この順番にすると、曲の勢いが失われにくい。さらに、もともと頭の中にあるイメージや思い、ストーリーに対して、仮歌の段階でふわっと置いた言葉の位置や文字数、表現したい母音や子音のデザインに合わせて、あとから本当に置きたい言葉やフレーズを乗せていくことができる。そうやって作った方が、結果として最高のものになる時も多い。
要は、どちらかだけが正解というわけじゃない。どちらにも良さがある。どちらも最高だ。楽しい。
それを曲によって選べるようになると、作ること自体がもっと面白くなる。
◾️今の時代の強みは、土台を先に作れること
今は、曲の骨格を一気に作れる時代だ。
BPM、キー、コード、構成を決めて、ドラムやベースを入れて、仮歌を乗せる。そこまで一気にいける。
そこから細かい調整をしていけばいい。
このスピード感は、本当に大きな武器だと思う。
◾️初心者におすすめしたい考え方
大事なのは、「正しい手順」を探すことじゃない。
言葉を大事にしたいなら歌詞から。ノリを大事にしたいならメロディーやリズムから。インスピレーションを残したいなら、まず形にする。
その時その時で選べばいい。
◾️古いやり方を知っている人ほど、新しい選択肢も持った方がいい
長くやってきた人ほど、自分の中に確かなやり方がある。
それはすごく強み。でも、それだけに縛られる必要はない。
昔のやり方も持ったまま、今のやり方も使えるようになると、表現は一気に広がる。
これは何かを捨てる話じゃなくて、引き出しを増やす話。
◾️結局、どちらも音楽の楽しさだ
時間をかけて作るのも楽しい。短時間で一気に形にするのも楽しい。
意味を掘るのもいいし、ノリで作るのもいい。
どっちが正しいかじゃなくて、どっちもできることが面白い。
そして今は、それができる時代になっている。
さあ、今日もね音楽を楽しんで、生活を楽しんで、豊かに生きていこう。
本当に音楽っていいね。現実と、思いと、時間が全部つながっていく感じがする。
さあ今日も愛と感謝を胸に。バイバイ。




