おはよう。
今日はしとしとと雨が降っている。カエルたちの声がどこか楽しそう。6月の雨は、優しくてどこか詩的で、心にすっと沁み込んでくる。まるで童謡の一節みたいな空気が、そこかしこに漂っている。
そんな雨音に包まれながら、「センス」という言葉についてふと考えていた。
センスというと、才能や感性のように思われがちだけれど、本質はもっと地に足のついたものだと思う。
端的に言えば、「選ぶ力」。
つまり、“何を取り入れて、何を捨てるか”という取捨選択のセンスこそが、あらゆる分野で問われている。
スポーツでは、力の入れどころと抜きどころを知ること。
無駄な動きを削ぎ落とし、必要な筋肉だけを効率よく鍛える判断力。
勉強でも同じで、全範囲を満遍なく詰め込むのではなく、重要な部分に集中することで成果が変わる。
センスとは、そうした「無駄を省き、必要なものだけを残す力」のことだ。
世の中で「センスがいい」と評価される人には、どこか共通する美しさがある。
それは奇抜さや派手さではなく、「過不足のなさ」。
服のコーディネートでも、音楽でも、アートでも、必要な要素だけが洗練されて配置されていて、無理がない。だから主張すべき部分が自然に際立つ。
名曲も同じ。
音が多いわけじゃない。「余白」や「間」にこそ、深みや感動が宿る。
つまり、センスとは削ぎ落とした先に残る“芯”のようなもの。
やたらに足していくことではなく、「足さない勇気」「捨てる判断」が問われる。
とはいえ、人は「何を足すか」には敏感でも、「何を捨てるか」には鈍感だ。
完璧を目指すあまり、すべてを抱え込みたくなる。
盛り込みすぎた結果、焦点がぼやけてしまうというのは、多くの人が経験することだろう。
たとえばプレゼン資料、SNSの投稿、楽曲制作や文章表現。
どれも「言いたいこと全部を入れよう」とすると、伝えたいことがぼやけてしまう。
本当に大切なメッセージほど、何かを捨てなければ届かない。
その「削る覚悟」。
そこにセンスの真価がある。
一方で、あえて“すべてを取り入れる”というスタンスにも価値はある。
効率を求めず、好奇心のままに広く深く学ぶやり方。
それは非効率かもしれないけれど、目的によっては豊かさにつながる。
試験対策であっても、「出題範囲だけを効率よく覚える」のがセンスのある勉強法だとすれば、
あえて背景や文脈、関連知識まで掘り下げる学び方は、結果ではなく“その先”を見据えている。
効率よりも「全体像を知ること」や「世界を深く理解すること」を優先する選択も、またひとつの価値あるスタイルだ。
大切なのは、目的に応じてスタイルを選ぶこと。
何を選び、何を捨てるか。
あるいは、あえて捨てずにすべてを取り込むのか。
この選択自体が、ひとつのセンスとも言える。
ただし、自分ひとりの視点には限界がある。
だからこそ、“他者の目”を借りることが、ときに大きな成長をもたらす。
たとえば独学で続けていたトレーニングでも、ある日、他人からフィードバックをもらったことで、一気に突破口が見えることがある。
それはまさに、心理学でいう「ジョハリの窓」における“盲点”に気づいた瞬間だ。
センスとは、他者の選択眼を取り入れられる柔軟さでもある。
自分に見えていないものを認め、受け入れること。
それもまた、取捨選択の一部だ。
つまり、センスとは「才能」ではない。
自分に合った方法を選び、必要な情報を見極め、不要なものを削る力。
ときに、他者の視点を受け入れ、視野を広げていく柔軟さ。
そして、どのスタイルを取るかすら、状況に応じて切り替えていく意識。
選び取る目と、捨てる勇気。
それが、現代を生きる上で最も求められる“センス”かもしれない。
今日も雨が降っているけど、不思議と心は澄んでいる。
この静かな季節の中で、またひとつ、学びがあった。
今、自分に必要な選択は何か。
君も、焦らず、自分に合ったスタイルで歩んでいこう。
必要なものだけを抱えて、やさしく、しなやかに。
ちなみに、自分の話を少しだけすると――
文章の長さについても、今はもう“あえて”こうしている。
初期のブログを見てもらえたら分かる通り、昔はもっとずっと短かった。
でも、何年もいろんな書き方を試し続ける中で、今のこの長さと密度が、自分の脳に一番しっくりくると分かった。
勉強も同じ。試験に出る範囲だけでなく、関係することを一から十まで、範囲を超えて学ぶタイプだし、音楽制作も、他人のニーズに合わせて取捨選択するというよりは、自分の内的な世界観の中でフルに楽しむことを大事にしている。
センスよりも、自分の感覚と世界観を大切にするスタイル。
ただ、その一方で、仕事や他者との共同領域ではセンス的なアプローチもきちんと選択している。
つまり、自分の外側の活動では取捨選択を意識し、自分の内側ではあえて無視して全開で楽しむ。
そういう“切り分け”が、自分にとって一番自然で、心地よいやり方なんだ。
離れていても、心はひとつ。
今日もありがとう。愛してる。バイバイ。
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