おはよう。
今日は穏やかであたたかな春の日。空も風も優しい。今日も特別な日。
昨日は、満開の桜の下で花見をした。家族と写真を撮ったり、笑い合ったり、穏やかであたたかな時間が続いた。父も母も元気でいてくれて、それぞれが笑顔でそこにいるということ。その奇跡に、ただただ感謝の気持ちしかなかった。
父とは、会った瞬間に、どちらからともなく、言葉もなく、ただ心が求めるように、ふとした流れで自然にハグを交わした。
父はもう高齢で、最近みゅうちゃんとの別れもあったから、僕は無意識に気持ちを重ねていたのかもしれない。でも、いつもどおりで居たいし、特別なことをするのも変なので、できるだけ自然なままで心の中で父の存在を噛み締めたいと思っていた。生きているうちに、父のこれまでの人生を見つめ、過去とこれからの時間をしっかり受け止めたい。父の人間性や生き様、積み重ねてきたものを、僕は心から誇りに思っている。自分の中に息づいている遺伝や感覚、思考、深いところでの共鳴を感じるからこそ、そう強く思う。その気持ちが、会った瞬間に自然とハグの行動に無意識に僕は出たかもしれない。
そして、父もまた、父のなかで、ここのところ、何かを感じていたのだろう。今ある時間、そしてこれからの時間を、きっと噛み締めようとしていたのかもしれない。だからこそ、あの自然な、お互いが引き合うハグには、以心伝心、阿吽の呼吸のような確かなつながりがあった。
昨日の、自然に引き合う桜の下での父子のハグは、きっともう一生忘れないだろう。こういったひとつのワンシーンが凄まじく大切な意味をもつ。良かった。まだまだ長生きしてほしい。
昨日は、自分からは、先日旅立ったみゅうちゃんのお別れの悲しい話はしないと決めていた。でも、みんなが自然にみゅうちゃんの話題に触れてくれて、僕を気遣ってくれたり、懐かしい思い出を語ってくれたりした。優しさに満ちたその空気に、心が温かくなった。僕も、みんなと一緒に懐かしい写真や動画を見て、胸がいっぱいになった。みゅうちゃんも、天国でこの光景を見ながら、きっと嬉しい気持ちになっていたと思う。
そして驚いたのは、みゅうちゃんを迎えた最初のきっかけのことを、母がしっかり覚えていてくれていたこと。僕が就職したばかりで余裕もなかった頃、たまたまささやかな宝くじが当たって、その嬉しさの勢いのままに迎えた命。あの出来事は僕の中で静かにしまっていた記憶で、誰にも話していなかったようなことだった。でも、母はそれをしっかり覚えていてくれていた。母とは時には表面上のコミュニケーションがすれ違う事もあるけれど、本質的には誰よりも深く愛してくれていて、どんな時も、常に僕の一番の味方でいて、支えてくれる存在だ。母が、あの記憶を覚えていてくれたことに、やっぱり、母だなぁって、なんとも言えない感動を覚えた。僕のことを、ちゃんと見てきてくれている。母は、共鳴者であり続けてくれていた。どんなときでも、ずっと。やっぱり母親ってすごいなって思う。
そして、春の光と鳥のさえずりに包まれながら、久しぶりに弾き語りをした。桜の花びらが舞い、みんなの優しい眼差しがあたたかくて、力まずに自然と声が響いた。日々の努力の成果もあって、自分でも驚くほど気持ちよく歌えたし、聴いてくれたみんなも喜んでくれた。その反応が素直に嬉しくて、「音楽を続けてきてよかった」と心から思えた。
そして、みゅうちゃんを思って歌う僕の声に、まるで奇跡のように、鳥たちの大合唱が重なった。まるで、みゅうちゃんをみんなが哀悼してくれているようで、母や甥も「鳥が鳴いたね」と声をそろえた。あの瞬間、みゅうちゃんはもう見えないけれど、確かに“ここにいる”と感じた。桜の下で、みゅうちゃんと一緒に、最高のひとときを過ごすことができた気がした。
大切な甥っ子の弾き語りも聴いた。彼の成長には目を見張るものがあって、まるで自分の子どものように誇らしい気持ちで、その音に耳を傾けた。彼の存在は、今の僕の音楽を支える情熱の一部になってきた。若くて輝かしい姿で努力を重ねる彼らのような存在が、僕にエネルギーをくれる。彼の歌声に耳を澄ませながら、深い幸せを感じていた。
この桜の場所は、僕と姉兄が、かつて秘密基地を作って遊んでいた空き地で、今は僕の子どもたちが、まるで同じように遊んでいる。あの頃の記憶と、今目の前にいる子どもたちの姿が自然と重なり、言葉にできない感動が胸に押し寄せた。過去と現在、そして未来がつながっているような、そんな不思議で尊い時間だった。
そして今日は、新たな節目の日。
僕らにとって、とても大切なスタートの日。
全力の愛で、その背中に向けて、心からの祝福を送る。
嬉しくて、誇らしくて、愛しくて。
心の底から、応援している。
おめでとうとありがとう。
今、そばにいる家族も、遠くにいる家族も、
そして空のどこかで見守ってくれているみゅうちゃんも。
僕の中ではみんな、変わらずに家族であり、大切な存在。
心はずっと、ひとつだ。
今日という特別な日を、ゆっくり噛み締めながら、
静かに、あたたかく、生きていきたい。
今日もありがとう。
みんな、心から愛してる。