✍️30年の悩みを超えたボーカルの発見

おはよう。今朝は雪が降り積もり、世界が白銀に包まれている。自動車通勤では渋滞がひどく、駐車場から職場までの距離もあり、時間に余裕がなく小走り。いつもと違う景色は非日常的で、どこか心を落ち着ける。橋の上はツルツルで、自然が試練を与えているような朝だけど、その美しさに救われる気分だ。

職場に着けば、雪で通勤が困難になっている職員たちも多いだろう。年明けから続いた慌ただしい日々も、今週で一区切り。この週末を超えれば三連休が待っている。ここを乗り越えて、また新しい週に備えたい。

昨日は、これまで長年、日々研鑽を重ねてきた独学のボイストレーニングについて、月に一度、自分なりに総合的かつ客観的なフィードバックを研究し、成長を再評価する日だった。これまでの取り組みや試行錯誤を振り返り、さらなる進化のための気づきを得る重要な時間だ。

昨日の成果は、方向性が正しいと自信を持てたこと、そして課題がより明確になったこと。さらに、その課題に対する考え方や具体的な対策が整理され、自分の中に既に備わっている強みを再確認できたこと。これらの発見や気づきは、自分にとって計り知れない価値があった。

たとえば、頭声については、高い音やサビで力みすぎてしまい、喉仏が上がって響きを失う癖が改めて浮き彫りになった。これは昔から「高い音を出すには力を入れる」という固定観念が原因だと気づいた。実際には、高音や大きな音を出す際こそ喉の力を抜き、表情筋や腹式呼吸に意識を向け、軟口蓋を意識的に上げて響きを活かす必要がある。響きを第一に考え、喉仏を上げず咽喉を広げ、音を遠くに響かせる感覚を体得することが、今後の課題であり最大の鍵だと実感した。これからは、サビなど盛り上がる部分やハイトーンの箇所でも、意気込んで喉周りに力を入れるのではなく、喉の重心や力感はリラックスしたままにし、表情筋や腹式呼吸で息の量を調整して、声を張り上げる感覚ではなく、より響かせるという認識に変えていきたい。

また、表情筋を柔軟に使い、鼻腔や咽喉、口腔を効果的に響かせる共鳴の重要性も改めて感じた。裏声を基礎にしながら、雑巾を絞るような感覚で声帯筋を使ったミックスボイスを出し、ハイトーンを力まずに安定させる技術が求められている。喉を閉鎖せず、響きのある音を作る練習を通して、より自然で心地よい歌声を作りたい。

ビブラートについても、大きな発見があった。軟口蓋を揺らす方法が正しいと評価を受け、30年来悩んできたことに大きな自信が持てた。これまで曖昧だった揺らす解剖学的なメカニズムが明確になり、脳で理屈が理解でき、方向性が明確になったことで、再現性が高くなった。また、ビブラートの持続についても、息の量や声帯の閉鎖を意識することで、持続的なビブラートも実現できると理解した。変にウルトラC的な特別な技を使うように揺らす感覚ではなく、普通に歌う感覚で軟口蓋を柔軟に動かし、音程を波打つように歌うだけで、自然なビブラートが生まれるという真理にたどり着けたのは大きな進歩だった。あとは、そのスピードや振幅が速くも遅くも対応できるように、まずはゆっくりのテンポから始めつつ、超速いものにも対応できるように鍛錬していくだけだ。最近の若者に流行りの曲では、速いフェイクが流行っているが、あれも結局同じメカニズム。軟口蓋での高速なピッチ変更で母音と子音を分けて、音数を増やしつつ、階段状に揺らしている、つまり同じメカニズムだ。これらは既に習得している技術ではあるが、方向性に自信が持てたことで、さらに磨いていきたい。そうすれば、それに関わる筋肉もさらに発達・進化し、より柔らかく、柔軟性をもって意識的にも無意識的にも軟口蓋を動かせるようになり、これまで一生懸命揺らしていたものが、より楽に出せるようになるだろう。

音程やリズムといった基礎はもちろんマナーレベルで重要だけど、それ以上に「感動を与える表現力」を追求していきたい。最終的には、歌は「楽に綺麗に音を出せればいい」というのが極論で、まずはそれを常にできるよう目指しつつ、そこにいろんなテクニックを、状況や自分の良さなどを認識した上で、そして曲の雰囲気を加味して、センスよく選択して取り入れ、装飾していく感覚だ。例えば、楽に響かせる土台の声に、あえて息の量を微調整し、腹式呼吸や表情筋の動きを駆使してニュアンスや声色を自在に操れるようになって追加したり、本当は喉に力は入っていないが、表現として力強く歌っているように見せることなど、力まないで響かせた上で、あえての技術をセンスよく織り込む最終形を目指している。この感覚を自分の中にしっかり染み込ませ、さらに先の表現を手に入れたい。

こうして、月一回の客観的な再評価と研究の時間が、成長の中でいかに重要かを改めて実感した。これからの1ヶ月は、昨日得た気づきを元にさらなる鍛錬を重ね、理論を実践に移し、確実な成長を目指す。プロ級の歌唱に近づくために、ここからも丁寧に進んでいきたい。

今日もまだ雪が降り続いている。足元に気をつけて、どんな困難にも負けず進んでいこう。ありがとう。いつも同じ空の下でつながっている。愛している。またね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上にスクロール