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✍️男子バレー日本代表はなぜ強い?VNL2026予選12戦全勝を今から楽しむ観戦ガイド

✍️男子バレー日本代表はなぜ強い?VNL2026予選12戦全勝を今から楽しむ観戦ガイド

おはよう。VNL(バレーボールネーションズリーグ)とは、世界のトップチームが毎年争う、男女共通方式の代表戦だ。

2026年、男子日本代表は予選ラウンド12試合を12勝0敗で終えた。VNL男子で初めて、日本代表としても初めての全勝による1位通過。

ただし、まだ優勝したわけではない。

次は7月29日(水)午後8時30分、中国との準々決勝。一度負ければ終わるノックアウト戦だ。つまり、今から見始めても、いちばん面白いところに間に合う。

この記事は、「石川祐希や髙橋藍、西田有志の名前は知っている。でもVNLはよく分からない」という人と、試合の中身をもう一段深く味わいたいバレーボールファンの両方に向けた観戦ガイドである。

まず1分で分かる答え

  • VNLは、男女各18チームが参加する年1回の代表大会
  • 日本男子は予選12戦全勝、セット数36-15、30ポイントで1位
  • 全勝の核心は、6度のフルセットを一度も落とさなかったこと
  • 次戦は7月29日午後8時30分、中国との準々決勝
  • 初心者は「サーブ、最初のレシーブ、セッターの選択、守備からの切り返し」を見ると面白い

VNLとは?ワールドカップや世界選手権とは別の大会

VNLは、男子の「ワールドリーグ」と女子の「ワールドグランプリ」に代わり、2018年に始まった国際大会である。

男女それぞれ18チームが参加し、予選ラウンドでは各チームが3週間で12試合を戦う。開催国と予選上位7チームがファイナルラウンドへ進み、8チームのノックアウト方式で優勝を決める。

名前が似ていて少し分かりにくいが、ワールドカップや世界選手権とは別の大会だ。

今年の男子ファイナルラウンドは、7月29日から8月2日まで中国・寧波北侖で行われる。日本は予選1位、中国は開催国として出場する。

予選の12連勝は歴史的な記録である。しかし、ファイナルラウンドに勝敗の貯金は持ち込めない。準々決勝で負ければ、その時点で大会は終わる。

石川祐希が予選終了後に「12連勝は関係なく、まずは中国戦に集中する」と話した意味は、そこにある。

参考:日本バレーボール協会「バレーボールネーションズリーグ2026」


12戦全勝の本当のすごさは、6度のフルセットを全部取ったこと

「12戦全勝」と聞くと、毎試合圧倒して勝ったように見える。

実際の内訳は、少し違う。

勝ち方試合数
3-03試合
3-13試合
3-26試合

12試合の半分が、最終第5セットまでもつれた。それを日本は6試合すべて勝ち切った。予選成績は12勝0敗、セット数36-15、獲得ポイントは30だった。

VNL2026男子日本代表の予選成績。12勝0敗、3対0が3試合、3対1が3試合、3対2が6試合、セット数36対15
全勝の中身を分けて見ると、接戦を落とさなかった強さが浮かぶ。公式結果と順位表を基に作成したオリジナル図解。

象徴的なのが、オリンピックを連覇しているフランスとの一戦だ。

日本は第1、第2セットを落とした。第4セットでは3度のマッチポイントを握られながら35-33でしのぎ、第5セットを15-12で取って逆転した。

世界王者イタリアとの試合も面白い。日本はブロックによる得点で3対13と大きく下回りながら、試合には3-2で勝った。髙橋藍が両チーム最多の26得点、西田有志がアタック決定率66%で20得点、石川祐希が17得点を挙げた。

すべての数字で相手を上回らなくても、サーブ、守備、攻撃をつなぎ、最後の数点を取る道を見つける。今大会の日本は「常に無敵だった」というより、「崩れた試合でも勝ち筋を消さなかった」のである。

世界王者イタリアとのフルセットを収めたVolleyball World公式ハイライト。髙橋藍、西田有志、石川祐希の得点だけでなく、長いラリーの終わらせ方にも注目したい。

予選全勝を決めた日本対アルゼンチンの公式ハイライトも、Volleyball World公式YouTubeで見ることができる。

参考:JVA公式試合結果Volleyball World公式順位表フランス戦公式記事イタリア戦公式記事


男子バレー日本代表はなぜ強いのか

ここからは、公式の試合結果と選手コメントを踏まえた、僕なりの整理である。

1.最初の一本から、攻撃が始まっている

相手のサーブを受けた側が、そのラリーを取ってサーブ権を得ることを「サイドアウト」という。

アルゼンチン戦後、小川智大は高いサイドアウト率を保てたことと、自分が守ったボールを周囲が決め切ったことを手応えとして挙げた。

強打を拾うリベロの守備は、それだけでもすごい。ただ、本当の価値は「拾った」で終わらず、セッターが次の攻撃を選べる形に戻すところにある。

日本の速さは、スパイクだけの速さではない。守備から攻撃へ、役割が切り替わる速さでもある。

2.調子のいい一人に、全員で頼り切らない

石川祐希は、予選の多くが出場した選手全員の活躍で得た勝利だったと振り返った。

その言葉を裏づけるのがカナダ戦である。日本は0-2から選手を大きく入れ替えて逆転し、大塚達宣が18得点、宮浦健人が15得点、富田将馬が14得点、エバデダンラリーが12得点を挙げた。

石川、髙橋藍、西田というスターがいる。それでも、誰か一人の調子が上がらない日に、別の選手で試合をひっくり返せる。この選手層が、長い予選を全勝できた大きな理由だと思う。

3.役割が明確だから、苦しい場面で迷いが少ない

セッターの深津英臣は、各選手がコートに立った時に何をすべきか、どんな考えで試合に入るかが明確になっていることを強みとして挙げた。

接戦の終盤では、技術の差だけでなく、判断の迷いが一点になる。

誰が一本目を取るのか。苦しいトスを誰に託すのか。ブロックの横を守るのか、後ろを守るのか。役割が共有されているチームは、緊張した場面でも動きが止まりにくい。

6度のフルセット全勝は、精神論だけでは説明できない。技術、交代できる選手層、役割の明確さが重なった結果である。

参考:JVA「予選ラウンド12戦全勝」選手コメントVolleyball World「カナダ戦と石川祐希の記録」


石川祐希・髙橋藍・西田有志は、どこを見るともっと面白い?

人気の選手をきっかけに見始めるのは、まったく浅いことではない。

顔でも、人柄でも、SNSでもいい。数試合見れば、その人気を支えている技術の細かさに気づく。

石川祐希|苦しいボールを得点に変える主将

きれいなレシーブからの攻撃だけでなく、ネットから離れたトスや、相手にコースを読まれた場面でも、ブロックの指先や空いた場所を使って得点へ変える。

カナダ戦ではVNL通算アタック得点1000を突破した。Volleyball Worldは、その時点でVNL史上最多のアタック得点記録と伝えている。

強打だけでなく、「このボールで、どう点にするのか」を見る選手である。

髙橋藍|守備と攻撃を同じ高さでこなす

髙橋藍の魅力は、派手なバックアタックだけではない。サーブレシーブに入り、守備をして、その直後に助走を取り直して攻撃へ入る。

ポーランド戦の第5セットでは、バックアタックを打つように跳び、空中で西田有志へトスを上げた。相手ブロックの判断を一瞬遅らせる、技術と遊び心のあるプレーだった。

イタリア戦では26得点を挙げ、最後の一点も決めている。

西田有志|左利きの角度と、最初の攻撃であるサーブ

西田有志は、セッターの対角に入るオポジット。左利き特有の打点と角度で、相手の守備をずらす。

そして、注目したいのがスパイクサーブだ。サーブはラリーを始めるだけのものではない。相手のレシーブを崩し、攻撃の選択肢を減らす「最初の攻撃」である。

イタリア戦のアタック決定率66%という数字は、派手さの裏にある精度を示している。

深津英臣とリベロ陣|ボールを託す人、攻撃へ戻す人

深津英臣は予選12試合すべてに先発した。誰に、どの高さで、どの速さのトスを上げるかによって、同じアタッカーの打ちやすさが変わる。

小川智大らリベロの役割は、得点を決めることではない。相手の強打を床に落とさず、もう一度チームの攻撃へ戻すことだ。

スター選手を追いながら、ときどきボールを上げる人、つなぐ人を見る。そこから、バレーボールは一段面白くなる。

参考:Volleyball World「髙橋藍のポーランド戦」


初心者は、試合中の四つだけ見ればいい

すべてのルールや戦術を覚えてから見る必要はない。

まずは、一本のラリーを次の順番で追う。

サーブ → レシーブ → トス → 攻撃 → ブロック/ディグ → 切り返し

1.サーブは、速さより「誰を狙ったか」

強烈なサーブが目立つが、狙いはエースだけではない。相手の攻撃参加を遅らせたり、セッターをネットから離したりすることにも価値がある。

2.レシーブ後、セッターが動かずに済んだか

最初のレシーブがセッターの近くへ返れば、中央、左右、後衛から攻撃を選べる。ネットから大きく離れれば、選択肢は狭くなる。

3.トスを上げる直前、相手のブロックが迷ったか

セッターが同じ姿勢から複数の攻撃を使うと、相手のブロックは跳ぶ場所を絞れない。アタッカーが一枚のブロックで打てたなら、その前にセッターが勝っていることがある。

4.すごいスパイクのあと、ボールが床に落ちたか

男子バレーの強打は、それだけで見応えがある。しかし、さらに面白いのは、決まったと思ったボールが拾われ、守っていた側が一瞬で攻める側へ変わる場面だ。

JVAの観戦ガイドでは、男子のジャンプサーブは時速120キロに達することもあると紹介されている。そんなボールを受け、三回以内の接触で攻撃に作り直す。テレビでは一瞬だが、その一瞬に技術が詰まっている。

参考:JVA「バレーボール観戦ガイド」


スパイクサーブへの憧れ

僕も小学校と高校時代、バレーボールをしていた。(中学はサッカーでした笑)
あんなスパイクサーブを打ちたかった。でも、打てなかった。

ボールを高く投げればいいわけではない。トスの位置、助走の歩幅、踏み切る場所、空中でボールをとらえるタイミング。そのどれかが少しずれるだけで、思い描いた軌道にはならない。

日本代表のサーブは、映像で見ると一つの滑らかな動きに見える。でも、その一球には、何千回、何万回と繰り返してきた調整が圧縮されている。

打てなかったからこそ、分かるすごさがある。

バレーボールは、一人でボールを持ち続けられない。基本的に三回以内で相手コートへ返すから、個人技がどれだけ高くても、最後は誰かにつながなければならない。

突き詰めた個人が、突き詰めたままチームになる。その瞬間が、バレーボールの面白さなのだと思う。


今日の脇役、日本B対イタリアは何を見る試合?

2026年7月24日(金)午後7時から、川崎市のとどろきアリーナで「男子日本代表国際親善試合 日本B対イタリア」が行われる。

これは、VNLのファイナルラウンドとは別の親善試合で、出場メンバーも異なる。

「B」とあると二軍のように見えるが、今回確認したJVAの大会概要には、Bチームの制度上の定義までは書かれていない。だから、ここでは単純に「二軍」とは呼ばない。

僕には、代表の現在の主力だけでなく、その先にいる選手やチーム全体の厚みを見る試合に思える。これは公式の定義ではなく、僕の見方である。

主役はあくまでVNLを12戦全勝した日本代表だ。ただ、今日の親善試合を見ておくと、次に代表へ入ってくる選手を少し早く知れるかもしれない。

試合概要と有料配信の案内:JVA公式大会ページ


次の試合はいつ?日本対中国は7月29日午後8時30分

男子日本代表の次戦は、7月29日(水)午後8時30分開始予定。中国・寧波北侖で行われる準々決勝の日本対中国である。

日本は予選で中国に3-1で勝っている。ただし、次は一度負ければ終わる試合だ。予選の結果は、そのまま勝利を保証しない。

日本はVNLでこれまでに銅メダルと銀メダルを一度ずつ獲得しており、2026年は初の金メダルを目指す。中国戦に勝てば、準決勝ではイタリア対アメリカの勝者と対戦する。

U-NEXTは7月29日午後8時10分からのライブ配信を案内している。TBS系列とBS-TBSも日本戦全試合の放送を告知しているが、放送時刻や編成は変更される可能性があるため、当日の公式番組表で確認したい。

試合日程:Volleyball World公式準々決勝案内 / 視聴情報:U-NEXT公式配信ページBS-TBS公式番組ページ


まとめ|今から見始める人に伝えたい

男子日本代表の予選12戦全勝は、ただ圧倒し続けた記録ではない。

12試合のうち6試合がフルセットだった。フランスには0-2から逆転し、世界王者イタリアにも競り勝った。主力が苦しい時には、別の選手が試合を変えた。

だから、このチームの強さは「負けそうにならないこと」ではない。

負けそうになった試合の中で、次の一点を取る方法を見つけ続けたことである。

石川祐希、髙橋藍、西田有志をきっかけに見てもいい。サーブの速さに驚くだけでもいい。そこから、レシーブ、トス、ブロック、守備からの切り返しへ目が広がると、一球の中にいる六人が見えてくる。

僕は、あんなスパイクサーブを打ちたかった。でも打てなかった。
だからこそ、突き詰めた人たちの一球の戦いが、やっぱり面白い。
今から見ても、遅くない。

愛と感謝を胸に。今日も目の前のことを精一杯がんばろう。
バイバイ。


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広島で、家族と日常を大切にしながら、音楽と文章をつくっています。作詞・作曲から、歌、演奏、録音、映像、発信まで、自分の手で育てています。音と言葉で、人生に小さな灯りを。

松永修が運営する個人事業「言と音LIFE BASE」の創作ブランドが「MUSICおさむ」です。

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