日々のことば(ブログ)

✍️南鳥島のレアアース泥とは?水深6000mの海底から日本が目指すもの

おはよう。みんな、レアアースって知ってますか? レアメタルとの違いまで、すぐに説明できるだろうか。

僕は正直、言葉だけは何度も聞いてきた。「レアなアース」なら、アースは地球だから、希少な地球資源みたいなものなのかな、と。そのくらいのイメージで止まっていた。

海外からの供給に頼る大切な資源だとか、供給が不安定になると半導体やいろいろな製品に影響する、といったニュースを耳にする。けれど、いざ「実際には何なのか」と聞かれると、ちゃんと答えられなかった。

だから、南鳥島周辺の海底にレアアースを含む泥があるという話を知ったとき、驚いた。

僕は子どもの頃から、日本は資源の少ない島国だと教わってきた。石油もほとんどない。資源といえば石炭を思い浮かべる、そんな感覚で育った。

まさか、日本のEEZに含まれる海域の、はるか深い海底に、レアアースのもとになる泥があるかもしれない。そう知って、これは少し調べてみたくなった。

南鳥島のレアアース泥とは、日本の南東はるか沖の海底に眠る、レアアースを多く含んだ泥のことだ。水深およそ6000メートルという深い海で、今、日本は「見つけた資源をどう安全に取り出し、社会で使える形にするか」を確かめる段階にいる。

これは、明日から日本の資源問題が解決するという話ではない。

けれど、スマホ、車、発電機、半導体関連の機器など、日々の暮らしを支える技術の奥にある資源について考える、大きな入口になる話だと思う。


レアアース泥は、金属そのものが埋まっているわけではない

レアアースは、磁石や電池、レーザーなどに使われる元素のグループだ。少し加えることで、機器の性能を高められるものが多い。

「レアメタル」と混同されやすいが、意味は同じではない。レアメタルは産業上重要な希少金属の広い呼び方で、レアアースはその一部にあたる。

南鳥島周辺で注目されるのは、海底にたまった泥の中に、こうしたレアアースが濃集していることだ。JAMSTECの調査では、水深5600〜5800メートルの海底で採取した試料から、高濃度のレアアース泥が確認されている。

普段はスマホや家電を使っていても、その材料がどこから来るのかを意識することは少ない。

だからこそ、遠い深海の話に見えても、実は生活と無関係ではない。


なぜ南鳥島なのか

南鳥島は東京都小笠原村に属する、日本の最東端の島だ。その周辺には日本の排他的経済水域、EEZが広がっている。

海の底には、長い時間をかけてさまざまな物質が積もる。南鳥島周辺では、レアアースを含む泥が比較的浅い地層にも見つかっている。これは資源として考えるうえで一つの利点になり得る。

ただし、「浅い」といっても海底の話である。海面から見れば、そこは約6000メートル下の世界だ。

高い山を登る大変さとは別の難しさがある。深海は高い水圧、低い温度、通信や作業の制約がある場所だ。泥を船の上まで運ぶだけでも、簡単なことではない。


2026年に確認されたこと、まだ決まっていないこと

2026年2月、JAMSTECは地球深部探査船「ちきゅう」による採鉱システム接続試験で、南鳥島周辺海域のレアアース泥を船上へ揚げたことを公表した。

これは大切な一歩だ。

一方で、商業的に安定供給できるようになったという意味ではない。採鉱、揚泥、選鉱、製錬、環境への影響、コスト、継続運用まで、確認すべきことは多い。

研究開発の目的は、単に泥を引き上げることではない。連続して扱えるのか。必要な成分を取り出せるのか。海の環境を守れるのか。採算が合うのか。

一つずつ確かめて、初めて社会実装に近づく。

「資源がある」と「使える」は、同じ言葉ではない。

その違いを丁寧に見ておくことが、ニュースを受け取る側にも必要だと思う。


暮らしに近いのは、資源そのものより「選択肢」が増えること

レアアースは、高性能なモーター、磁石、電子機器などに使われる。特定の国や地域への依存が大きくなりすぎないようにすることは、産業や暮らしの安定にも関わる。

資源開発は、採れれば終わりではない。深海の環境をどう見守るか。技術をどう安全に使うか。費用を誰が負担するか。長い時間で続く仕組みになるのか。

選択肢が増えることは心強い。でも、その選択肢が本当に良いものになるには、技術、環境、経済のどれか一つを置き去りにしてはいけない。

JAMSTECの研究でも、採鉱技術だけでなく、海洋環境のモニタリングや影響評価が研究テーマとして進められている。速さだけではなく、確かさを大事にしたい。


深海の泥が教えてくれること

南鳥島のレアアース泥は、資源のニュースであると同時に、地球の長い歴史の話でもある。

レアアースがどのように海底へ集まり、なぜその場所に残ったのか。そこには海流、海底の地形、堆積物、生き物の歴史など、いくつもの要素が重なっている。

目の前のスマホや車は、完成品として見ると便利な道具だ。
でも、その中には遠い海、長い地球の時間、研究する人の試行錯誤、支える人たちの技術が重なっている。

便利さの向こう側を少し想像してみる。
それだけでも、いつもの機械の見え方が変わるかもしれない。


まとめ

南鳥島周辺のレアアース泥は、日本にとって期待される海底資源の一つだ。

2026年には、深海から泥を船上へ揚げる試験が公表された。ただし、実用化はこれからのテーマであり、技術、環境、コストを確かめながら進める段階にある。

未来のために必要なのは、期待を大きく語ることだけではない。
何が確認され、何がまだ課題なのかを分けて見つめることだと思う。

遠い南鳥島の深い海で進む研究が、いつか僕たちの暮らしの安心につながるのか。これからも、落ち着いて見ていきたい。

さて、今日も愛と感謝を胸に、一日走り抜けよう!

参考情報


松永 修|MUSICおさむ

広島で、家族と日常を大切にしながら、音楽と文章をつくっています。作詞・作曲から、歌、演奏、録音、映像、発信まで、自分の手で育てています。音と言葉で、人生に小さな灯りを。

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