日々のことば(ブログ)

✍️PTAと子供会が消えていく時代に、親はどう向き合うか|登校班が映す地域と子育ての変化

おはよう。今日は少し、今の小学校の登校班、PTA、子供会のことを書いてみたい。最近ほんとに思う。これ、たった一つの制度の話じゃないんだよね。もっと大きい、「時代そのものの変化」の話なんだと思う。僕は今年45歳。僕が小学生だった頃は、PTAも子供会も、もっと“当たり前の空気”としてそこにあった。登校班も自然にあったし、地域の大人も子どもも、今よりずっと濃くつながっていた感覚がある。


◾️僕らの子ども時代には、まだ“守られた装置”があった

あの頃は、もちろん面倒もあったと思う。PTA役員、子供会の役、町内会、いろいろあっただろうし、好きでやっていた人ばかりでもなかったと思う。でも、それでもあの時代には、地域と学校と家庭を半ば自動的につなぐ“装置”があった。入学したら、なんとなく登校班があり、なんとなく近所の子の顔が分かり、なんとなく親同士もつながる。あれは今思えば、かなり大きなインフラだったんだと思う。


◾️今は、その前提が静かに崩れてきている

今の時代は、共働き世帯が当たり前になった。内閣府の令和7年版男女共同参画白書でも、2024年時点で共働き世帯数は専業主婦世帯数の3倍以上とされている。つまり、昔のように「地域の役割を誰かが担う前提」で社会が回る時代では、もうなくなってきているということだ。  

これは感覚だけじゃなくて、地域の土台そのものも弱っている。文部科学省の資料に引用された総務省集計では、自治会加入率は2010年度の78.0%から2020年度には71.7%まで下がっていて、年々減少傾向と整理されている。PTAだけ、子供会だけが弱っているんじゃなくて、地域全体の“つながりの器”そのものが少しずつ細っているんだと思う。  


◾️PTAも、もう“全員が当然に入るもの”ではなくなってきた

PTAについても、全国で完全に統一された長期統計がきれいに揃っているわけではなかった。ただ、確認できた範囲でも流れはかなりはっきりしている。毎日新聞が2025年に報じた日本PTA全国協議会の調査では、小学校在籍児童の保護者世帯が100%加入しているPTAは3割にとどまり、全国組織の会員数も5年で約73万人減っている。もう「入っていて当たり前」ではなく、「学校や地域によってかなり違うもの」になってきている。  

この変化そのものを、僕は単純に悪いとは思わない。昔は昔で、断れない空気や、役割の偏りや、しんどさもかなりあったはずだ。任意化や見直しが進んだことで、無理な負担や理不尽な同調圧力が減った面は、確実にあると思う。


◾️子供会も、少なくとも昔の規模ではなくなっている

子供会も同じだ。これも全国で最新の一枚岩の長期統計を見つけるのは簡単ではなかったけれど、文科省資料に載っている全国子ども会連合会のデータでは、子ども会加入者数は2002年度の434万人から2009年度には343万人まで減っている。20年以上前から、もうその縮小は始まっていたんだと思う。  

つまり、PTAが弱くなった、子供会がなくなった、登校班が維持できない、というのは、それぞれ別々の偶然じゃない。共働きの増加、少子化、地域組織の弱体化、その全部が重なって起きている流れなんだと思う。


◾️便利になったのに、逆にしんどくなることもある

ここが今日いちばん書きたかったところなんだけど、こういう変化にはちゃんとメリットもある。役員を無理やり押しつけられない。家庭ごとの事情が尊重されやすい。人間関係のしがらみが減る。これは本当に大きい。昔の仕組みを、そのまま美化するのも違うと思う。

でも一方で、困る場面も増えた。登校班がきれいに成立しない。近所に知り合いがいない。情報が自然に入ってこない。声をかける人と、かけられない人の差が広がる。人間関係が得意な家庭は何とかなる。でも、苦手な家庭、引っ越してきたばかりの家庭、働き方に余裕がない家庭は、同じ地域に住んでいても急に難易度が上がる。ここはかなりリアルな問題だと思う。


◾️今は“つながりを大切にできる人”がより強い時代

昔は、つながりが半自動で発生した。PTA、子供会、町内会、登校班。面倒でも、その代わり人はつながれた。でも今は、その装置が弱くなってきたぶん、自分で関係を育てる力が前より大きな意味を持つようになった。これは少し残酷でもある。だって、人との距離の取り方が上手い人は助かりやすいし、苦手な人はそのまま孤立しやすいから。

だからこれは、「もっと頑張れ」という話じゃない。そうじゃなくて、今はそういう時代に入ったんだ、という認識がまず大事なんだと思う。守られた装置の中で自然につながれた時代から、自主性や自律性が求められる時代へ。そこは、いい悪いではなく、まず構造として受け止めた方がいい。


◾️それでも、人との関係は今まで以上に貴重になった

だから最後は、あまりネガティブに締めたくない。今は「人と関わることを避けない方がいい」というより、人との関係そのものが、前よりずっと貴重になった時代なんだと思う。昔みたいに勝手にはつながらない。だからこそ、挨拶、声かけ、小さな助け合い、親同士のちょっとした雑談、そういうものの価値が前より上がっている。

つながりが減った時代だからこそ、残ったつながりは重い。

自動では生まれない時代だからこそ、自分で育てた関係は強い。

そう考えると、今の子育ても、ただしんどいだけじゃない。ちゃんと、自分たちなりの温度で、関係をつくっていける時代でもあるんだと思う。

僕自身、長いこと保護者をやってきて、本当にこの20年の変化は大きいと感じる。保育園、小学校、中学校、高校、大学と、全部それぞれ景色が違った。でもその変化の中でずっと思うのは、制度や組織がどう変わっても、最後に子どもを支えるのは、やっぱり人だということだ。

さあ今日も、変わっていく時代の中で、小さなつながりの価値をちゃんと信じながら進んでいこう。大事なものを握りしめて、愛と感謝を胸に1日を過ごそう。では、また。


松永 修 – MUSICおさむ

松永 修|MUSICおさむ|国家公務員|キャリアコンサルタント|作家・メディアクリエイター/音楽クリエイター(シンガーソングライター)|IT・AI設計・コンサルタント

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